吾輩の辞書

体験し、体感した言葉の編纂

浄法寺漆共進会 (じょうぼうじうるしきょうしんかい)

2021年10月22日。

 

第43回浄法寺漆共進会が開催されまして。

 

まずもって。

浄法寺漆というのは、岩手県の浄法寺地域周辺で採取された漆のことで、国産漆の約8割を担う重要な存在。

 

GI登録もされています。

 

で。

 

浄法寺漆共進会とは浄法寺の漆掻き職人たちがその年に掻いた漆が一堂に会する品評会のこと。

 

初辺、盛辺、末辺の3部門に分かれ、それぞれ金〜銅賞までを審査員の評価の元で決定します。

 

 

そんな共進会で。

 

今回、盛辺部門の銀賞をいただきました。

 

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山でたった独り漆を掻き続ける漆掻きにとって、漆は自分の生きた日々そのもの。

 

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たくさんの静かな先輩の背中にひたすら支えられ助けられ励まされ、やっとの思いで歩めたこの3年間を実感しました。

 

今年で最後と思って臨んだシーズンでしたが、「来年はもっと良い漆が採れるな!」と声をかけられ、「はい!がんばります!」としか応えられなかった。笑

 

そうやって私の人生は続いていくのかもしれない。

 

もぐらんぴあ (もぐらんぴあ)

もぐらんぴあ。

 

というのは、岩手県久慈市にある水族館。

 

正式名称は、

『久慈地下水族科学館もぐらんぴあ』。

 

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国家石油備蓄基地の作業坑を利用して作られた施設だそうで、魚だけでなく石油関係の勉強もできます。

 

ちなみに、さかなクンが応援団長を務めているそうで、さかなクンの絵や、さかなクンが育てたお魚ちゃんたちにも会うことができます。

 

 

 

ずっと行ってみたかった所なのですが。

近からず遠からずの距離感に行くタイミングを逃したまま。

 

ついに満を持して。

 

 

とても良いところです。

地元に根ざした水族館はとても素晴らしいです。

 

じっくりゆっくり、一匹一匹観ていられる。

 

ひとつの水槽の中で、多種多様な魚たちがお互いに干渉したりせず、それぞれ気の向くままに泳いでいる。

そんな姿に、深いやさしさを感じます。

 

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そしてずっと欲しかったサケの手工芸品。

地元のお母さん方の手作り。

手縫い。

 

こういう温かい物って好きだなぁ。

 

買わずにはいられません。

どこに飾ろうかな〜。

 

 

もぐらんぴあには、年パスを買って、これから通いたいと思います。

そして行く度にこのサケを集めたい。

 

サケは心の故郷。

 

 

今年こそ遡上する姿を見られますように。

パンパン(柏手)。

栗 (くり)

クリ。

 

学名: Castanea crenata

 

ブナ科クリ属。

 

 

縄文時代から人々の暮らしに寄り添ってきたクリ。

実だけでなく、木材としても重要。

 

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クリの木というと。

 

大きな栗の木の下で。

が流れる。

 

あの歌は、元はイギリス民謡だそう。

 

クリの木は、特徴的なのでわりかし同定しやすい種だと思う。

 

樹皮はきっかりした感じ。←どんな日本語

 

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葉は細長くギザギザした感じ。

そして艶っとしている。

 

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春にはたくさん花が咲くし、秋には特徴的な実をつける。


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この時期はもう、田舎の道はクリだらけ。

 

野山でもぼとぼと落ちてくるので、あれが頭に当たったら死ぬなぁ〜とよく思う。←死にはしない


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個人的にとても疑問なのは。

クリのイガには基本的に3つの実がきちんと収まっている。

何故3つなのだろう?

とても不思議だ。

 

そしてイガイガした外見から想像もつかぬクリの実の可愛らしさ。

 

私はクリの実を眺めるのはとても好き。

 

だがしかし。

 

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いただくと少し困ってしまう。

クリは下処理も面倒な上に、正直なところ私はそんなに美味しいと思わない。

不味いとは思わないけれど。

 

好き好んでクリを食べたい!と思ったことは未だかつてない。

 

しかし、いただいたので仕方がない。

 

鬼皮を剥き、渋皮を剥き。


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甘露煮にしてみた。


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好きでもない甘露煮のためにクチナシの実を買いに行くのもなんだかと思ったので、クチナシ無し。

色が少し悪いが、まぁご勘弁を。

 

作ってみて、はたと。

 

あれ?甘露煮って私食べたことない。

 

正解がわからない。

熊の泉 (くまのいずみ)

八幡平の黒谷地近く。

 

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熊の泉という湧水。

クマが飲みに来るのかな?


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湧水を味わうのは旅の醍醐味。

登山中だと冷たい水がなおさらうまい。


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空気も美味しい、水も美味しい。

北東北万歳。

大白檜曽 (おおしらびそ)

オシラビソ。

 

別名、アオモリトドマツ。

 

(学名: Abies mariesii)

 

マツ科モミ属。

 

分布: 青森県八甲田山系〜中部山岳地帯

 

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下枝は四方に伸びるが上枝はあまり伸びない。

何故かというと、ここは八幡平。

冬は雪に覆われるので下枝は雪に埋もれるが、上枝は強風にさらされるため成長が遅いらしい。

 

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ちなみにこの上枝の張り方で、冬季の風向きがわかるそう。

 

なんかみんな枯れかけてて綺麗じゃないなぁ〜なんて思ってたそこの私。

これは厳しい冬を乗り越えたオオシラビソの勲章なんだと心に刻め。

 

 

と独り言ち。

 

冬場に折れたであろうオオシラビソの年輪を発見。

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凄まじい。

どれだけ厳しい環境に耐えて耐えて、ここに根を張っていたのかを感じる。

 

 

私の顔ほどもない直径の木の年輪。

ざっと数えて50は遥かに超えている。

80か、それ以上か。

 


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やっぱり自分の足で歩くと出逢えるものがいっぱいあって、感じられる世界が増えていく。

八幡平自然探勝路 (はちまんたいしぜんたんしょうろ)

八幡平周辺にはたくさん山がある。

というか、山しかない。

 

いろんなコースがあるので、何度行っても楽しめる。

 

この八幡平自然探勝路は、八幡平の山頂付近を気軽に散策できるコース。

 

ちなみに探勝とは。

 

景勝の地をたずねて、その景色を味わうこと。

(引用: 小学館、精選版日本国語大辞典、2006)

 

 

 

アスピーテラインでほぼ山頂まで車で到達。

 

あとはぐるっと沼や花を愛でて歩くだけの、登山とは言わないコースであるけれども、道に迷う心配がないし、体力もいらないのでフラッと行ける。

 

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とりあえずピークを踏むのは最後にしようというだけの理由で右周りスタート。


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駐車場も広いので便利ではあるものの。

きれいな山にアスファルトが敷かれている光景に少しさみしさも覚えるのは私のエゴなのか。

 

 

特に登りという登りはなく、晴天の下、のほほんと歩いていると。

 

お!

 

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山頂の湖沼はそこはかとなく神秘的。

 

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木々の紅葉はまだ本格化していないものの、草は温かく色付いていた。

秋の田んぼもそうですが、この金色の絨毯を見ているととても心地よい。


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見る沼、見る沼、息を呑む美しさ。


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源太森まで足を伸ばす。


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ダケカンバの紅葉が他の木よりも早く始まっていることがよくわかる。

なんとなく東山魁夷の絵を見ているような気持ちになった。


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君は誰だろう?


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真っ赤に紅葉した葉も良いが、黄色と黄緑色の混じり合った色はなんとも美しい。
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コースが平坦であまりに楽なので、黒谷地まで下る。

 

あぁ湿原。


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気持ちいい。
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ここでお昼ごはん。

豊かな色を拝みながら、新米で握ったおにぎりを頬張る。


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あったかい蕎麦茶をのむ。


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近くに熊の泉という湧水スポットがあるようなので。


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3分くらいで到着。(熊の泉として別途書きます)

 

ここで引き返して、登り道。

多少の登山気分を味わう。

 

もう一度源太森に立ち寄って。

 

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あーなんというか、沖縄?にでも来た気分。

行ったことないけど。


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秋は少し陽が傾くともう夕方気分。

鶴瓶落としです。


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一応ピークを踏んで。
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池を見て。


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眼鏡沼を見た時の驚き。

わっ!と声が漏れます。

 

鏡沼も一見の価値あり。

 

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白神山地の十二湖にも負けず劣らず、見応えのある湖沼です。

 

これは、探勝路の入り口にある機械。

登山者の人数を数える装置らしい。


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岩手山の裾野がきれい。
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秋田と岩手にまたがる八幡平。

次は、秋田側からしっかり登りたい。


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